幼稚園・保育園に通わなかった息子が、この春から小学校に
――この春、息子・たいちくんが小学校に入学されましたが、通い始めた頃は不安でしたか?
ゆにさん たいちは幼稚園や保育園に通っていなかったので、「ちゃんとやっていけるのかな」という不安はありました。
でも今は、まだ学校に完全には慣れていない部分もあるものの、友達と遊んだり、授業の中で好きなことを見つけたりと、彼なりに楽しんでいるようです。
これからは学校でいろいろな経験をしていってほしいですね。
――なぜ幼稚園や保育園には通わせなかったのでしょうか?
余一さん 僕自身、幼稚園や保育園に通っていなかったので、「幼少期は家で過ごすのが自然なんじゃないか」という思いがありました。
ゆにさん 余一さんは御用聞きの仕事以外にもデザインの仕事などもしていて、私たちは夫婦ともに在宅で仕事をしていることが多く、曜日で当番を決めて交代で子どもを見るようにしていました。
正直大変な時期もありましたが、気がついたら小学校に入る年齢になっていたんです(笑)。それまでは、日中に一緒に洗濯をしたり、畑仕事を手伝ってもらったり、遊んだりして、毎日を一緒に過ごしていました。
――小学校に通い始めてから、たいちくんにどんな変化がありましたか?
余一さん 少したくましくなったように感じます。自分でちゃんと朝起きて、毎日宿題をやって、次の日の準備も自分でできるようになりました。少しずつですが、しっかりしてきましたね。
ゆにさん 学校に通うようになって、たいちの中で世界が広がったんだと思います。今のところ、他の家庭との違いをあまり気にしている様子はなくて、我が家の暮らしにも満足しているように見えます。
――ママ友やパパ友はいますか? また、PTAには入りましたか?
ゆにさん 同級生の親御さんは元々の知り合い以外の方とは、まだあまり接点がないですね。PTAの常任委員に立候補したのでこれから、自分にできることがあれば積極的に関わっていきたいと思っています。
――たいちくんの友人やその家族、学校の先生は、自給自足生活をしていることを知っていますか? それに対して何か言われることはありますか?
ゆにさん もともと知り合いだった人たちは私たちの暮らしを知っていますが、小学校を通じて知り合った方たちがどこまで知っているかは、正直わかりません。
先生には、たいちが幼稚園や保育園に通っていなかったことはお伝えしましたが、それについて特に何か言われることはありませんでした。
――保護者や教師との付き合いで、“ズレ”を感じる瞬間や会話が噛み合わない瞬間はありますか?
ゆにさん 普段、保護者の方や先生方とお話する機会はまだそんなにないので、そう感じることは今のところないです。私たちのほうがちょっと変わった暮らしをしているので、他の方々に寄り添った付き合いをしていくべきなんじゃないかなぁと思っています。
――学校で使う道具の購入について、疑問を感じたことはありますか?
ゆにさん 鍵盤ハーモニカの購入用紙が学校から配られたんですが、「短期間しか使わないのに、新品を買うのはもったいないな」と思いましたね(笑)。なので、友人のお子さんが使っていたお下がりや、メルカリなどで中古品を探してみようと思っています。できるだけ、リユースできるものは活用したいですね。
――この先、たいちくんが「この暮らしは嫌だ」と言い出したら、どうしますか?
ゆにさん そのときは、自分で家を出ていくなど自立のタイミングが来たということなんでしょうね。そうやって自然と大人になっていくんじゃないかなぁと思いますね。