歴代アスリートでもTOP5入り!

振り返ってみると、これまでも国民的な人気を集めたアスリートは多数いた。歴代の現役アスリートのCMタレント好感度ランキングの結果について関根氏はこう語る。 

「これまでに、1年間のCMタレント好感度が最も高い数値となったのは、フィギュアスケーターの荒川静香さんです(2006年度)。2位と3位には、2024年度と2023年度の大谷さんがランクイン。プロゴルファーの石川遼さんが4位(2010年度)、プロ野球選手のイチローさんが5位(2009年度)と続きます」

歴代現役アスリートのCM好感度(提供/CM総合研究所)
歴代現役アスリートのCM好感度(CM総合研究所のデータを基に編集部で作成)※調査時点で現役で活躍するアスリートに限る
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一流アスリートが名を連ねるが、彼らのCM起用が多かった要因はこうだ。

「2006年に開催されたトリノ五輪にて、荒川さんは金メダルを獲得。”イナバウワー”旋風が巻き起こり、起用社数は4社ながら高い好感度を得ました。

10年度の石川さんは、実に20社のCMに出演し、年間の放送回数は1万回を超えています。『ハニカミ王子』として話題になってからは多くのファンが彼を応援していましたね。多くの企業が彼を起用し、まさにCMにおいて大ブレイクの年でした。

また、2009年のイチローさんは、WBC決勝にて劇的な決勝タイムリーを放ち、大きな注目を集めました。いずれのアスリートも日本中の注目を集めた人物ですね」

大谷の起用数が多いのも彼の驚異的な活躍を見れば納得ができるだろう。2025年は1月からの4か月間で、すでに2023年・2024年を上回る勢いを見せている。

「このままのペースでいけば、荒川静香さんを超えて歴代1位となる可能性は高そうですね」

続々と新作が放送される大谷の出演するCM。国民的人気はどこまで上昇するのか、CM業界においても記録を塗り替えそうな勢いだ。

取材・文/羽田健治