要因は『リアルタイム視聴』
しかし、2024年は女性の支持が一段落する。この要因を、関根氏は次のように分析する。
「2024年は、『50/50』『本塁打王』『MVP』など記録ずくめのシーズンで、CM起用企業数の増加とともにCM放送回数は最高値を記録しました。ですが、CM好感度の面で見ると、2023年と比べて大きな山は観測できませんでした。これはWBCとは違ってメジャーリーグには『リアルタイム視聴』という環境がなかったためと推測されます」
今年は、3月に読売ジャイアンツなどとの親善試合と、シカゴ・カブスとの開幕戦が東京ドームにて開催。この時期に大谷が出演する新作CMが大量に放送されたことで、再び女性からのCM好感度の上昇につながったという。
また、2023年と今年では大きな違いがある。それは子ども世代での好感度の上昇だ。
「今年は、男の子を中心とするティーンなど、年齢や性別を問わず、幅広く好感度が高まっています。今や絶対的な『国民的人気を得た』と言っていいと思います」
大谷自身も今年4月に第一子となる長女を授かったが、これからますます子ども世代や親世代から支持を得ていくことが想像される。これまでリーチのかかることが少なかった主婦層や女性層へのアプローチも起用企業を見るとわかるだろう。