30歳を過ぎたあたりから1人、2人とパパが減っていく
「こんな生活が一生続く……」。当時のゆりかさんは疑いもしなかった。だが、30歳をすぎた頃から歯車が狂いだしてしまう。
「安定して定期のパパが10人いました。その中の1人とは家賃と別で月に30万円で、月に1回家に泊まるという契約だったんですが、他は恋人みたいに『次いつ会う?』って予定を決めて解散する感じでした。
それが、1人、2人といつもしていた次の約束を『またLINEするね』とかわされるようになりました」
中には「ゆりかのことも好きだけど、紹介料払うから友達紹介してよ」というパパもいたそうだ。
「同じくパパ活をしているセクシー女優の友達とパパをシェアしていたこともありました。お互いに紹介し合えば、パパの分母が増えて尚且つ紹介料ももらえる。win-winだと思っていたんですが…」
ゆりかさんの単価は1回10万円だが、紹介料は「多いと50万円」。だが、友達を紹介したパパたちからはどんどん連絡が途絶えていく。
「ブロックはされていないけど、返信が返ってこない。それで気が付いたんですよね。これはパパたちからの手切金だったんだなって…」
パパと食事中に「可愛い子呼んだからもうお前帰っていいよ」
さらに不運は続く。最後まで残っていた1番太かったパパと高級ディナーをしている時だった。
「いつもミシュランの店でご飯からの高級ホテルに行っていたパパが、その日は明らかに態度が素っ気なかった。私がトイレに行って帰ってくると、パパの膝に知らない女が座っていました。
個室なのにどういう状況?と戸惑う私にパパは『太ったよね。可愛い子呼んだから、お前はもう帰っていいよ』と言いました。最悪なことにお手当もなしで、そのパパとはそれっきり」
その後、生活は厳しくなり、貯金を切り崩す生活になってしまったゆりかさん。「貯金額が減るのが怖い」と情緒不安定になっていた頃に、現役アイドルのパパ活女子K子から割のいい話を紹介された。
「『日本の社長たちを接待する旅行があるから行かないか?(Hなマッサージ付き)』と誘われました。旅行は1週間でギャラは1000万円。名だたる社長たちの名前が参加者リストに書いてあって、彼等ならこのギャラを払えるなって疑いもしなかったです」
ただそれまでにこの旅行を“飛んだ子(約束したのに来なかった子)” がいたという理由で、参加条件の一つに担保を支払うように言われた。
「担保は800万円。旅行が終わったら、ギャラを含めた1800万円支払うと言われました。さらに友人を紹介したら1人につき200万円払うと言われて4人も紹介してしまいました」
だが、この担保金を振り込んだ途端にK子と連絡が取れなくなってしまい、警察に相談したが取り合ってもらえず、800万円もの大金と友達を失ってしまった。
「ちょうどその頃、交際クラブから連絡がきて『キミの芸名だともう価値がない。名前を変えて単価を下げて素人設定に変えるべきだ』と言われてしまいました。もう10万円では誰も買わないから、5万円に落とせと打診されました。ただそれは自分のプライドが許さなかった」