「部屋の使用料は3時間で59万円です」
東大から大蔵省(現財務省)に入り、2005年の総選挙で衆院議員に初当選した鈴木氏は48歳。これまで外務副大臣や財務副大臣を務めた。前回の衆院選では小選挙区で落選し、比例復活している。昨年11月に石破茂内閣の法相として初めて入閣している。
華々しいキャリアの一方で、法相就任後は問題が続いている。昨年11月以降、政治団体や都内のセキュリティ関連企業から受け取っていた顧問料を所得等報告書に記載していなかったことが報じられ、報告書の訂正を迫られた。
ことし2月には法務省本省の職員に中国菓子の月餅を配っていたことも報道で発覚。公職選挙法は政治家による選挙区内の有権者への寄付を禁じており、鈴木氏が復活当選した比例南関東ブロックの千葉、神奈川、山梨各県で選挙権を持つ法務省職員が月餅を受け取っていれば同法に抵触する疑いがあると指摘された。
「月餅問題発覚直後、鈴木氏は会見で、『職員への慰労、激励で、世間で言う差し入れだ』と弁解しました。結局、石破首相から厳重注意を受けています」(政治部記者)
今回、4月14日のパーティー開催を知らせる案内状は3月に支持者らに送られ、直後から問題視された。3月24日には参院法務委員会で「大臣規範を遵守し中止すべきだ」と鈴木氏に直接要求する声が出たが、鈴木氏は「大臣規範上も問題ない」と拒否している。
案内状では「恒例の『春の集い』を四月十四日に開催いたしたく存じます」と呼びかけており、会費は一口5千円。「この催しは政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです」とも書かれてある。
同法第8条の2とは、収入から経費を差し引いた残額を、選挙運動を含む政治活動に使うイベントを「政治資金パーティー」と規定し、その主催者を政治団体に限定することを定めた項目だ。
会場となった横浜市内のホテルの担当者によると「会場の部屋は、料理代別で音響などをつけた使用料は3時間で59万円です。立食パーティーなら600人から800人程度のご利用が適正です」という。