自己破産ではなく、控訴を選択

自己破産か、控訴か──。2択を迫られたてんちむは、控訴を選択する。

「一審の判決が出る前から、弁護士からおおよその額を聞かされていたので、3億8000万円の数字を聞かされたときに驚きはなかったです。むしろ自然とこれからどう動くかを考えていました。

もちろん豊胸の事実を隠して、嘘をついたことは大変申し訳ないと反省しています。ただ、“ブラをつければバストアップができる”と誤解させるような、広告を打った販売元にの責任はどうなるのか、と思ったんです。

当時、ナイトブラがどう広告されていたのか、第一審では提出できなかった資料なども準備できました。

当初は、自己破産を前提に動いていましたが、納得できないまま終わってしまうなら、控訴しようと決意しました」

裁判中にも関わらず、包み隠さず語ってくれた
裁判中にも関わらず、包み隠さず語ってくれた
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東京高裁の第二審の結果は、早くて今夏にも見えてくる予定だ。

今後の動向は、改めて確定する賠償額に左右されるが、その中でどう返済を進めていくのか。後編では、現在のてんちむの働き方やオフの過ごし方、将来的なライフプランに迫った。

#2 に続く

取材・文/佐藤隼秀 撮影/野﨑慧嗣