流血しながら約7分間マイクを握った立花氏は「NHKをぶっこわーす」

襲撃が起き、現場は異様な空気になった。立花氏は後頭部付近から出血。直後に再び選挙カーのそばへ戻ってマイクを右手で握り話し始めたが、左手で傷口付近を押さえても血が止まらない。

「すいません、いま、暴漢に思いっきり殴られまして、すごい血ですけど」

そういって傷口から離した左手は真っ赤に染まっており、聴衆からは「わー」と悲鳴が上がる。

襲撃された直後、左耳付近から出血しながらマイクで話す立花孝志NHK党党首 (撮影/集英社オンライン)
襲撃された直後、左耳付近から出血しながらマイクで話す立花孝志NHK党党首 (撮影/集英社オンライン)

「あー、あの、意識もしっかりしてますし…、あの、犯行、人物の顔は全然心当たりがない人物です。ただもう警察、取り押さえてくれているので、えー、私はこんなもの別にビビってもいないし負けもしないです。

意識もしっかりしてるので、ちょっと気が立っているんで、痛みみたいなものは一ミリもないんですけど、このあと、かなりの出血と…、まああの、骨に異常はないと思います」

けがの状況をそう説明した立花氏は気丈にふるまうが、さすがに声には力がない。

「なにかあの、武器を持ってましたね、武器を持って、両手で振り上げて下ろしてきたみたいですね。明らかに工具みたいなものですね、暴行よりも殺人未遂だと思います。非常に悔しいんですけど、ちょっと病院行ったほうがいいと思いますので…。すいません、救急車呼んでくれてますよね」(立花氏)

立花孝志NHK党党首を襲撃した直後、宮西詩音容疑者は警察官に取り押さえられた(撮影/集英社オンライン)
立花孝志NHK党党首を襲撃した直後、宮西詩音容疑者は警察官に取り押さえられた(撮影/集英社オンライン)
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立花氏は暴力を非難しつつ、「メディアがこの(財務省)デモを訴えないことが、私が一番訴えたいことです」と、街頭演説の目的を説明。

聴衆からは「がんばれー」と激励が飛び、流血しながら約7分間マイクを握った立花氏は最後に「NHKをぶっこわーす」とのお決まりのセリフを忘れなかったが、サイレンを鳴らして到着した救急車に乗り込むときは顔からは血の気が失せているように見えた。

病院で手当てを受けた立花氏は夜7時すぎ、自身のSNSに頭に包帯を巻いた動画をアップ。電気メスで止血と縫合してもらったと手当ての状況を報告し「かなり痛いけど、大丈夫 脳に異常なし! 全治1ケ月 みんなありがとう」と書き込んだ。

19時40分、警視庁は逮捕された男について杉並区在住の自称無職・宮西詩音容疑者(30)だと発表した。日本の官庁街の真ん中で起きた、命にもかかわる危険な事件。問答無用の暴力が許されてはならない。                                    

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班