日本人保護者は賛否両論「意思疎通が難しい」「いい刺激になっている」

一方で、文京区の公立小学校に子どもを通わせている日本人の保護者は、現状に対してどう感じているのだろうか?

「3S1K」に通わせる小学2年生の娘を持つ30代専業主婦の女性は、こう話す。

「親の一存で、日本語がまったく話せない児童が日本の公立小学校に通わなくてはいけないのは、正直かわいそうです。

娘のクラスにも、言葉の壁によって勉強についていけない児童がいて、日本人の児童との間に差が生まれています。校門の前で『学校に行きたくない』と泣いている外国籍の児童を見ると、胸が痛くなりますね」

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)
すべての画像を見る

また、小学生の息子を持つ40代男性は、次のように指摘する。

「運動会などの行事の際、自分の子どもの出番でなくても、前方に居座り続ける中国人の保護者が多くて。『日本人には譲り合いの文化があるのになぁ』と感じました。

結局、そのときは中国人のPTAの方が中国語で説明をしてくれて、席を譲ってもらうことができました。中国語が話せる方がいないと、保護者同士でも意思疎通を図ることが難しいと改めて感じましたね」

しかし、中国人の児童や保護者に対して肯定的な意見もある。前出の男性はこうも話す。

「中国人の保護者の中にはシステムエンジニアなどの専門職に就いている方も多く、教育熱心な家庭が多い印象です。また言語の壁があるにもかかわらず、受験に向けて熱心に努力している児童が多いため、息子にとってもいい刺激になっていると感じます」

日本の中学受験戦争に参入する中国人は、今後も増加していきそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

※「集英社オンライン」では、今回の記事に関連して小中学校での外国人トラブルなどの情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(旧Twitter)
@shuon_news