「増山議員については共犯者がいるんじゃないか」

こうした中で3月3日夕、百条委で報告書のとりまとめを成し遂げたばかりの奥谷委員長が新たな決意を表明した。

「(岸口、増山の)お2人は、説明責任は果たされてないと考えています。
岸口議員に関しては(今の説明は)何があったかという状況が全くわかりません。誰が(怪文書を)作ったのかをきっちりと説明されないことは非常に大きな問題だと思ってます。
増山議員については(隠し録音で)共犯者がいるんじゃないか、誰かをかばってるんじゃないかと疑問を持ってる。これは議会としてちゃんと主体的に調査すべきだと思ってます」(奥谷氏)

昨年7月19日、兵庫県議会百条委に出席した増山誠県議(左)と岸口実県議(右) 撮影/集英社オンライン
昨年7月19日、兵庫県議会百条委に出席した増山誠県議(左)と岸口実県議(右) 撮影/集英社オンライン

「増山氏の共犯者」とはどういう意味か。

「立花氏は増山氏から音声データを受け取ったとする昨年10月31日の夜、街頭宣伝でその音声を流し、さらにその音声が入った17秒の動画をXで公開しました。
その後、11月4日になって3分14秒の音声を自身のYouTubeチャンネルで暴露しました。これには動画はありません」(地元記者)

奥谷氏が注目したのは17秒の動画だ。そこに映し出されている机が、増山氏がいた百条委の部屋にはないことを確認したという。

「机は県庁の他の部屋にあるものとみられます。増山氏は自ら録音したと主張していますが、スマホをつなぎっぱなしにするなどの方法で音声を別の部屋に飛ばし、その部屋にいた人物が録音、録画するなどした疑いが出てきました」(同記者)

増山氏、そして岸口氏の説明は事実なのか。Aさんと竹内元県議という2人の犠牲を生んだ末に、告発文書には「一定の事実が含まれている」と結論づけた百条委の出口で、新たな疑念が湧き上がってきた。

兵庫県庁 撮影/集英社オンライン
兵庫県庁 撮影/集英社オンライン
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班