「助けてください」

まず、内田被告がコンビニに入店。その間、小西被告とC、Aさんは車中で待機することになっていたのだが、Aさんもトイレに行きたいと述べたことから、被告はAさんの手をつかんで、コンビニに入店。

Aさんが、コンビニの奥にある個室トイレに入り、その前で被告とCは待機していた。

2分が経過したとき、突然にトイレのドアが開き、Aさんがレジカウンターに向かって走り出して、店員に向かってこう言った。

「すみません。助けてください。警察に通報してください」

だが、被告はレジカウンターに必死にしがみつくAさんを引きはがそうとする。

内田被告が、店員に向かって「こいつ悪いことをしたから、警察に行くんです」、「これで通報したら店も巻き添えくらいますよね」と通報をとがめたという。

被告が引きはがしたAさんをコンビニの裏手に連れていき、内田被告もあとを追うように車を裏手につけた。

被告は、その場でAさんに馬乗りになって顔面を複数回殴打。内田被告も車から降りてきて、暴行したという。

その後、Cを車で家まで送り届け、被告らは車内で神居古潭に行くことを決めたと検察側は指摘する。

神居古潭周辺の事件当時の気温は、6℃にも満たず、小雨が降っていた。

事件のあった神居大橋の現在(筆者撮影)
事件のあった神居大橋の現在(筆者撮影)

そんな状況下で、被告らは、神居古潭の脇の駐車場に着くと、Aさんに向かって全裸になるように要求。

全裸になったAさんを駐車場のアスファルトの上で土下座させ、その様子を被告がAさんの携帯を使って撮影した。

そして、神居古潭にかかる神居大橋に連行したのち、欄干に座らせて、再び謝罪する動画を撮影。

一度、Aさんは欄干から降りたものの、再度欄干に座らせ、「落ちろ」「死ねや」などと言い、橋の下を流れる石狩川に転落させたという。

この間、内田被告はBとLINEのビデオ通話をしていたというが、途中で音声が途切れ、BはAさんが転落する場面は目撃していないという。

Aさんを転落させたのち、被告らは証拠隠滅のためにAさんの携帯電話を地面に置き、車を前後に動かして損壊。旭川市内を流れる、川の橋の上から投棄している。