コロナ禍で増えたタトゥー、収束を機に消したい人が増加

SNSでの配信の影響もあってか、ここ2、3年でクリニックを訪れる人が急増しているという。その理由をめかた院長はこう分析する。

「最近は、2020年以降に入れたタトゥーを消したいという方がとても多いんです。

やはり新型コロナ騒動が原因なんだと思います。人と会わなくなったから大丈夫だろうと考えて入れた人、人と会わなくなってメンタルを病んでしまい入れた人と、おおまかに理由が二分している印象です。

いずれにせよコロナ禍が収束して、これまでの日常が戻って、人と会う機会が増え、さあ困った…という方が多いですね。

それ以前は、10~20年前の若いころに入れたタトゥーを、子どもが生まれたので一緒にプールに行きたい、役職や地位が上がって付き合いでゴルフへ行く機会が増えたので消したい…、といった人が圧倒的に多かったものでした」

こうした傾向が示すようにタトゥーのカジュアル化は止まらない。しかし、後悔は先に立たないとめかた院長をいう。

消えつつあるタトゥー(写真提供/キルシェクリニック)
消えつつあるタトゥー(写真提供/キルシェクリニック)

「いらっしゃるのは男性6:女性4といった感じでしょうか。男性は背中一面とか、大きいもの。女性はワンポイントが多いですね。

やはり人生の転機、結婚や出産、転職などをする際に『なんとかしたい…』と考えるようです。

近年はK-POPアイドルの影響が大きく、『真似して入れたけど…』という人は多いです。同様に、『“推し”の名前を入れたけど“推し変”したので消したい』と、治療に来た方もいましたね。

学生さんも結構来ます。就職活動中というより、就職が決まったから…とやってくる。治療はどうしても回数を重ねて時間がかかるので、『ちょっと遅いんじゃない?』と思うんですけど」