「おせんべい屋両さんの巻」(ジャンプ・コミックス50巻収録)
今回は、不振にあえぐせんべい屋のために、両さんがひと肌脱ぐお話をお届けする。
商品の改良・アレンジまではある程度予想できる展開かもしれないが、両さん流ビジネスがそれだけにとどまるはずがない。
チョコレートにおけるバレンタインデーよろしく「せんべいの日」をでっち上げ、商品にまつわるキャッチコピーやうんちくを立て板に水で並べ立て、若い男性、女子高生、壮年男性……と次々と新たな顧客・市場の開拓を行いつつ、それぞれに合った商品開発も怠らず……と、両さんのバイタリティーと発想力を、これでもかとばかりに発露しているぞ。
古いものに新しい視点や要素を加えて現代に通じるビジネスに仕立てあげるのは、両さんの得意技のひとつなのだ。
ちなみに作中で両さんが6月14日を「せんべいの日」といっているが、これはもちろん口からでまかせ。両さんがせんべいを売ろうとした日がたまたま6月14日だったにすぎない。実際には、新米が取れる立冬の日が「あられ・おせんべいの日」に制定されている。
なお本作中で両さんが提案した、せんべいとチョコレート、せんべいとアイスクリームのハイブリッド製品は、いずれも実在している。せんべいのしょっぱさ&食感は、甘くて柔らかな菓子との相性がいいようだ。
それでは次のページから、チョコレートせんべいをはじめとする両さん考案の新せんべいの数々を味わってみてください!!