突然の学級閉鎖などで対応できないケースも
――今回の件で、教育委員会に苦情はどれくらい来ていますか。
「食材がもったいないのではないか」というご意見から、「子どもたちに提供するもので、何かあってからでは遅いし、こんなことでいいのか」というご意見まで、賛否両論いただいています。10件くらいは来ているのではないでしょうか。
給食は子どもたちの安心安全を一番に考えないといけません。(処分は)給食費も保護者の方からいただいているもの、という点も含めての判断にはなります。
――たとえば1月や2月は中学受験があり、学校を欠席する子どもが増えますが、そこに合わせて学校では食材を減らしたりはすることはあるのでしょうか?
行事などで事前に不要になる量が分かっていれば、そこに合わせて発注を調整したりすることはあります。ただ、突然の学級閉鎖など、対応できない部分はどうしても出てきてしまう、とは聞いています。
受験に関しては、どこまで学校として対応しているか把握できていません。
――今回のことを受けて、教育委員会として見直す事項などはあるのでしょうか。
現時点では、具体的には何も決まっていません。いろいろなご意見をいただきながら、引き続き見直すべきところは見直していく、ということが必要かと思います。
また、今回問題が発覚した学校側にも確認をしたが、「教育委員会に任せています」とのみ回答が得られた。
食品ロスの問題が叫ばれる昨今だが、学校給食にはさまざまな特別な事情が絡み、簡単には食材廃棄量を減らせるわけではないことが今回の取材では浮き彫りとなった。
しかし、大切な子供を預けている保護者としては、何かあってからでは遅い。教育現場で、このようなことが2度と起こらないように願うばかりだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班