「地下アイドル現場にそっくり」1人ならではのディープさも解説
澤出さんによると、ひとくちに1人ディズニーと言っても、キャラクターグリーティング、ダンサーやキャスト、ショーなど、人によって幅広い“お目当て”があるという。
「キャラクターのオタクの中には、1日中キャラとの2ショット(グリーティング)をループしている人もいますよ。ショーだと、開園から最前で待機したりする人もいますし。
2ショットにずっと並んだり、ショーを最前で必死に見たり、やってることは地下アイドル現場にそっくりなんじゃないかなと思います。面白いことにオタクの文化は、ディズニーも地下アイドルもほぼ同じなんですね」
続けて、1人ディズニーをするほどの“ガチ勢”ならではのコアな楽しみ方を解説してくれた。
「キャラクターは会うタイミングによって、対応が変わって面白いんですよ。『さっきのミッキーは優しかったけど、今のミッキーは塩対応だったね』みたいな。
あと、キャラクターの近くにいる『キャプテン』というキャストがオタク嫌いだと、剥がし(キャラクターから客を引き離すこと)がめっちゃ早い気がします。なんか、ますます地下アイドル現場っぽいですよね(笑)」
最後に、1人ディズニーに対する世間の意見について聞いてみたところ、今では1人で行く澤出さんも、当初は抵抗があったと振り返ってくれた。
「たしかに自分も初めて1人で行ったときは怖かったんですが、1回行っちゃえばなんとかなりますよ。
友人同士で話しながら回っているから気付かないかもしれないけど、周りをよく見ると1人で来ている人も多いですし。
自分なんてもう、1人のほうが楽しめるから、友人と行っても園内で別れて、時間になったらまた合流したりしています」
「1人ディズニーは、珍しくも悪いことでもない普通の行ない」が、ファンの間では共通認識のようだ。
冒頭のアメリカでのトラブルのようなことが今後も起こらず、誰しもが楽しめる夢の国であってほしい。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班