被害者同士で情報交換したところ、20人を超える被害者が…
それを裏付けるかのように、インターネット上の掲示板やXなどのSNSで、“井田しずく”という女性が詐欺行為を働いているとして、多くの被害者からの投稿が掲載されていることがわかる。
Cさんもまた同じ手口で被害に遭った一人だ。マッチングアプリで井田容疑者と出会い、一度も会うことのないまま金を貸し、返ってこないという。
Cさんによれば、4年ほど前からインターネット上で井田を名乗る人物による詐欺被害を訴える男性が続出。
実態を探るべく、名乗り出た被害者同士で情報交換したところ、一時はCさんのもとに20人を超える被害者が集まったという。
「集まった情報を照合してみると、マッチングアプリで井田と知り合ったものの一度も会っていない男性がほとんどでした。それに振り込みに使われた銀行口座の番号や名義人の名前が、複数の被害者の間で同一だということもわかりました。
みなさん当時、警察に相談には行っていたようですが、金の貸し借りは民事になり詐欺と判断するのが難しく、被害届を受理してもらえず、泣き寝入りしたケースが多かったです」(Cさん)
警視庁は井田容疑者が総額1億300万円以上にものぼる大金を詐取したとみて調べている。大金は一体どこへ消えたのだろうか――。