スキャンダルで折れかけた伊藤大海
こうして見るとオフのスキャンダルが成績に与える影響などなく、むしろ報道をバネに活躍している……と、思いきや、プロ野球選手もやはり人の子。週刊誌報道によって成績を落とす選手は少なくない。
「東京五輪、準決勝の対韓国戦で相手の抗議をものともせず、すべり止め用のロジンバッグの粉をつけまくっていた伊藤大海は“強メンタル”が代名詞。そんな彼も2023年2月に婚約破棄と二股疑惑が報じられ、激ヤセしたんです。そのシーズンは7勝10敗と初の二ケタ勝利未到達、負け越しといった辛酸をなめています。
それでも伊藤は昨季、最多勝に最多完投(完封)と日本ハム2位躍進の原動力になりました。結婚をしたこともあると思いますが、やはり一流選手は並の精神力じゃないですよね」(週刊誌記者)
一方で、スキャンダルでキャリアにとどめを刺される選手も少なくない。
「DeNAの中継ぎエースだった田中健二朗は妻へのDVと複数女性との不倫報道があった翌年2023年に戦力外通告を受けています。勤続疲労やケガもあったとはいえ、あの不祥事で心も折れてしまったと見ることもできます。
また古くは巨人の二岡智宏が2008年に女性タレントと一泊9800円の格安ラブホに入ったと報じられました。これを機に遊撃手のポジションを当時若手だった坂本に奪われ、自身は日本ハムに移籍。その後は大きな活躍もなく、37歳で現役を終えました」(前同)
なかには、ロッテの清田育宏のようにスキャンダル後、まったくチャンスを与えられずに球界を追われるケースもあった。
さて、話は戻って源田と東だ。先人たちの失敗を教訓に、ふたりは今季も今までどおり活躍できるのか。
「報道後に“雲隠れ”した源田といい、炎上を恐れてSNSのアカウントを削除した東といい、精神的にこたえているのは間違いないでしょう。しかし、源田はWBCで小指骨折を押して強行出場するほどハートの強い選手です。
東も日本シリーズでソフトバンク村上隆行打撃コーチの『宮城(大弥)のほうが断然いい』発言があっても『宮城大弥投手はめちゃくちゃ参考にさせていただいてます!』とSNSで受け流せる度量があります。キャリア的にも脂の乗った時期ですし、私は問題なく結果を残すと見ています」(前同)
この逆境をはねのけてこそ、一流選手といえる……のか?
取材・文/集英社オンライン編集部