SNSを見ないようにしていたが…
竹内氏は周囲の勧めでSNSを見ないようにしていた。だが恐ろしいのは、それでもデマにさいなまれたことだ。この友人が涙ながらに竹内氏の最近の様子を話した。
「竹内さんには、『斎藤知事をハメたのは竹内だ』などといった非難や攻撃が選挙中から投げつけられていました。辞職後もこうした非難に加え、『(竹内氏が)県警の事情聴取を受けている』という新たなデマまで飛びました。容疑自体がないし、外出もままならないのに聴取なんかできるはずがありません。
本人はSNSを見なければこんなデマに接することもなかったはずですが、周囲の人の中には、半信半疑になり、『こんな情報があるけど、どうなってるんや』と本人に聞く人もいたんです。
SNSで悪罵を投げつける人だけでなく、信頼していた人からもこんな言葉を聞かされた竹内さんは『自分は信頼されてなかったのか。政治家としてやってきたことは何だったのか』と口にしていました……」(竹内氏の友人)
竹内氏は一連の猛烈な攻撃が始まった10月下旬に、母を亡くす不幸もあった。自死の原因は明らかになっていないが、亡くなる直前、デマによる苦痛を強く感じていたことがうかがえる。
ところが竹内氏の訃報が流れた1月19日、こうしたデマはさらに勢いを増した。
「立花孝志氏は配信した動画(※現在は削除し謝罪)で『竹内元県会議員、明日逮捕される予定だったそうです。竹内元県議は明らかに犯罪をしていた可能性が高くて、警察に捕まるのがいやで自ら命を絶ったと。こう考えるのがもう間違いない話ですね』 と主張したんです。Xにも「竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました」と投稿しました。
さらに、選挙時のデマ起点となった『チームさいとう』LINEアカウント内のチャットメンバーが多く参加しているとみられる『斎藤知事応援』と名付けられたオープンチャットでは、『(竹内氏が)警察の事情聴取に耐えられなくなったんですかね…』『罪の意識か四面楚歌か』などと、またもやデマ書き込みが続きました。
立花氏は20日未明に関連のポストを全部削除しましたが、他にも著名人がXなどでこうしたデマを拡散しました。選挙中と同じことが再現されたようなものです。そこで見かねた兵庫県警が腰を上げました」(スポーツ紙記者)