「意味不明な手数料が多すぎる」
〈演劇のチケット代値上げはギリ納得できてもチケット販売サイトの謎手数料は心の底から憎む〉
〈謎の手数料を取られることにすでに違和感あるのに、さらになんでお前らが値上げすんねん〉
〈チケット代の値上げと一緒に手数料まで値上がりするの本当に意味がわからないんですけど! 手数料は何が作用して値上げになるか全く不明〉
〈値上げは構わないけど、購入したものを利用する際に必ずお金がかかるのであれば、それってチケット代に含むべきでは?〉
〈チケット手数料まで値上げ。何でもかんでも値上げ値上げ。こっちは音を上げるわ〉
などSNSでは不満の声が続出している。
そこで、そもそもこれらの手数料はなんなのか、そしてなぜ値上げをしなければならないのか。チケットぴあを運営する「ぴあ株式会社」に聞くと、以下の回答があった。
◆決済手数料
内容:チケット代の支払いに際する収納代行サービスの手数料
課金理由:取引先(提携コンビニエンスストア、イーコンテクスト等)に支払う手数料、通信コスト、及びチケット代金決済に関わるシステムやサービスの運用費として
値上げの理由:取引先に支払う手数料や各種流通コストの値上げ、セキュリティ対策の強化、システムコストの高騰
◆発券(発行)手数料
内容:チケットの発券、及び電子チケット発行の利用時に生じる手数料
課金理由:取引先(提携コンビニエンスストア、電子チケット運営会社等)に支払う手数料、特殊用紙代や流通コスト、及びチケットの発券・発行に関わるシステムやサービスの運用費として
値上げの理由:取引先に支払う手数料や各種流通コストの値上げ、印刷費や用紙代、通信費の値上がり、セキュリティ対策の強化、システムコストの高騰
◆システム利用料
内容:チケットぴあのシステムを使用する際に頂く利用料
課金理由:チケット販売全体に関わるシステムや設備、運用やサービス維持のための費用として
値上げの理由:増大するセキュリティ脅威への一層の対策強化、人件費の増加、運営費や通信費の値上がり、システム開発コストの高騰
また、1月14日から手数料を改定する「キョードー東京」にも、改定の理由について問い合わせてみたが、サイトに記載されている〈昨今のシステムコストの高騰、チケット流通コストの値上げ等、社会的経済環境の大きな変化を受けたもの〉が理由のすべてで、これ以上は特に答えられないとのことであった。
物価があがれば、当然それにともなってさまざまな場所でコストが増幅する。大切な情報を守るためのセキュリティも、日々進化していく科学技術に合わせて、強化を続ける必要がある。このように物価高騰によって、目に見えないコストも上がり続けていることを理解して、受け入れることが大切かもしれない。
取材・文/集英社オンライン編集部