「ホワイト・カメアリの巻」(ジャンプ・コミックス13巻収録)
今回は、一面の雪景色の中で両さんたちがはしゃぎまわり、さらには強盗犯を追っての大捕物を繰り広げるお話をお届けする。
夜勤明けの両さん、中川、麗子は、まるで子供のように無邪気に遊びほうける。両さんはともかくほかの2人も一緒に!? と戸惑うかもしれないが、本作が掲載された「週刊少年ジャンプ」は、1979年2号。麗子は本作の3ヶ月ほど前に「麗子巡査登場の巻」(ジャンプ・コミックス11巻収録)で初登場したばかりだ。
『こち亀』の古参読者ならご存じの通り、中川は破天荒ポリスの両さんが呆れてしまうほどぶっ飛んだ若者で、麗子は両さんや部長をきりきり舞いさせるほど活発なギャル……というポジションだったのだ。
そんな初期『こち亀』の空気感を、ぜひ味わってみてほしい。
ちなみに両さんたちが乗り回すスノーモービルだが、スキー場などで目にしたことがある人もいるだろう。これはバイクのように跨がって乗車する、小型の雪上車だ。前輪の代わりに備わったソリで操舵し、車体後部にはエンジンによって駆動される無限軌道(キャタピラ)がついている。
作中で麗子が語っているが、公道を走行するにはバイクの免許ではなく普通自動車免許が必要だ。
それでは次のページから、銀世界での悪ノリ気味の雪遊びと、それに続く追跡劇をお楽しみください!!