グッズの販売初日は毎回現場が大混乱
今回の販売方法に対して嘆きの声が挙がる中、運営会社であるオリエンタルランドは、なぜこのような決断を下さなければならなかったのか。その背景として、ファンの間で共通認識となっているのが、昨今深刻化している“転売”問題だ。
ディズニー関連の限定グッズは、その高い希少価値とファンの多さゆえ、“転売ヤー”に狙われやすい。これに伴うトラブルはSNSでもたびたび話題となっており、2024年8月末には、約80人の組織化された外国人グループが動員され、購入のための横入りや大量買い占めを行なったとしてニュースになった。
実際にキャストや関係者に話を聞くと、販売初日におけるショップの混乱は凄まじいという。
「ショップにもよりますが、限定グッズの販売初日はブワーっと人が押し寄せて、棚がすぐ空っぽになってしまうこともあります。すし詰めで身動きが取れなくなるくらい危険な場合もあり、キャストも注意喚起しなければならず、殺気立った雰囲気になることもありますね」(元キャスト)
「以前は入場ゲートに長蛇の列ができたこともありますし、ショップでは片っ端からグッズをカゴに入れる人もいます。すごいときには、段ボール1箱分はありそうな袋がパンパンになるほど、爆買いする人もいるみたいですね」(キャスト関係者)
今回のアプリ限定販売は、開園前の場所取りや動員を伴う転売行為、そしてそれに対するファンからの不満を受け、オリエンタルランドが対策に乗り出した結果といえるだろう。
しかし、この施策に対して、一部のディズニーファンは「転売対策としてはあまり意味がない」と感じているようだ。
「限定グッズに対しては効果的かもしれませんが、全グッズを対象としているわけではありませんからね。今回も対象外のグッズは、組織化されたプロの転売業者が大量にチケットを用意し、グループを動員して初日に買い占めにくると思います」(前出・30代男性)