課長が自宅まで来て「これはこちらで片づけますから」 

事件前までは旭川中央署の刑事たちは、おとなしく飲んでいたのだろうか。

「4月までは警察の人たちは月に何度か来てくれてて、最初のころは収入源としては大きかった。飲み放題で2500円でやってたから10人とかで来てくれるといい金額だからな。

でも途中からは値切ったり、支払いを渋ったりで困ったわ。この不倫した警部補も飲み逃げしようとしたからな。前に来たときに勘定済ませてないと伝えたら『払ったよ』と言い張るから、『全部防犯カメラに映ってるよ』って言ってやったんだ。

そうしたら『忘れてたかもしれない。2回分払うわ』って言うから、『じゃあ5000円だよ』と言うと『500円まけてくれ』ときた。ちょうどそのころに警察内で内部告発があって、もう飲みに出るなってことになったらしく、それ以降は旭川中央署の連中は全く来なくなったけどね」

内田被告とはしゃぐ刑事たち
内田被告とはしゃぐ刑事たち

事実だとすればおそろしくセコい男だ。投稿、配信された動画にもはっきりと映っていたが、オーナーは刑事たちが置いていった名刺を店内に飾っていた。

「刑事がみんな名刺を置いていくんで、暴力団対策にもなると思って店の壁に飾ってたんだけど、3月から店に来るようになった刑事2課長に『誰かに写真撮られたら困るから片付けてくれ』って言われて家に持って帰ってたんだ。それから、内田梨瑚との不倫問題が表沙汰になったころに、その課長が自宅まで来て『申し訳ないけど、これはこちらで片づけますから』と持っていったよ」

その後、道警から「関係者を処分したいから事情を聞かせてほしい」と要請があり、オーナーは旭川東署に呼び出されたという。そもそもこのカラオケ喫茶を旭川中央署の、しかも暴力団捜査などが担当の刑事2課の刑事たちが根城にするようになったきっかけは何だったのか。

「後をつけてエレベーターに乗り込んだ暴力団の男に尻を触られたって女の子が、ウチの店に逃げ込んできたことがあって、俺がそのヤクザもんの相手をしたら頭を蹴られたり踏んづけられたりして怪我をしたんだわ。

そのときにこの事件対応してくれた警察官がしばらくして『お店に飲みに行ってもいいかい?』と電話をかけてきたのがきっかけだね。新年会だったんだけど、その席に俺がその女の子を呼んだんだよ。

俺は19歳とは知らなかったけど、事件を扱った刑事は年齢も当然知っていたと思うよ。ましてや、『署内で未成年の子と飲んでるというのが問題になっているから、もし誰かから聞かれたらとぼけてくれ』って他の刑事にも口止めされてたぐらいだから、間違いなく自覚はあったよね」