外国人観光客の目的は「東京タワー」と「SNS」
多くの人が指摘するように、現場には外国人観光客が非常に多い印象を受けた。
アメリカからカップルで来たという男性は「イルミネーションと東京タワーが一緒に撮れる」と話す。
「横断歩道の真ん中は、イルミネーションと東京タワーが一番きれいに撮れるベストポジションだね。でも、警備員がうるさくてびっくりしたよ。彼女とナイスなツーショットが撮れて旅行のいい思い出になった。ここは世界的にすごく有名な場所だから、SNSにこの写真をアップしたらみんな羨ましがると思う」(30代男性・アメリカ)
ミャンマーから来た男性は、「SNSやテレビのニュースで見た」と話す。
「SNSでここの写真を投稿している人をよく見かけます。いろんな国の観光客から人気の場所で、ミャンマーでもテレビでニュースになったり、有名なYouTuberが来たりしています」(20代男性・ミャンマー)
また、中国から来た女性からも同様に、「SNS」「東京タワー」という言葉が聞かれた。
「SNSにアップする写真を撮りに来ました。ここは中国のSNSでもすごく人気の映えスポット。日本で一番有名なイルミネーションだと思う。東京タワーと一緒に写真を撮ると『東京に来た』というのをみんなにアピールできる」(30代女性・中国)
中には、「横断歩道を行ったり来たり」することが“楽しい”という声も聞かれた。
「みんなで横断歩道を行ったり来たりしてすごく楽しかった! 信号が青の間だけしかシャッターチャンスがないから、綺麗な写真を撮るために何度も往復しました。イルミネーションと東京タワーが一緒に撮れる場所はここだけだから、絶対にいい写真が撮りたかったの」(30代女性・イギリス)
多くの外国人観光客から聞かれたのは、「東京タワーとイルミネーションが一緒に撮れる」「映え写真をSNSに上げることが目的」ということだった。大勢で横断歩道を行き来することを「楽しい」という声があるように、車道に出て写真を撮ることが「危険な行為」だと認識されていないのかもしれない。