東大受験のきっかけ「何か“武器”が必要だったんです」
––––––なつぴさんは、平日は大企業で働きながら、休日はアイドルグループ「学歴の暴力」のセンターとして活動していますよね。そもそも、なぜ東大を卒業してアイドルになろうと思ったのですか?
幼稚園のころからモーニング娘。やミニモニ。などのアイドルグループが好きだったんです。中学になるとAKB48やSKE48にハマり、ライブや握手会に通うほど“アイドルオタク”になりました。
当時、学校でいじめられていて、暗い毎日を送っていたんです。そんな中でアイドルが癒しの存在になってくれて、自分でも「アイドルになりたいな」と思うようになりました。それで中学生のころからオーディションに書類を送っていたんですが、全然通らなくて……。
東大を目指したのも、かわいくもない私がアイドルになるには、何か他の武器が必要だなと思ったのがきっかけで。私にできることは勉強くらいしかなかったから、名前を聞いて一番インパクトがある大学へ行こうと思ったんです。
––––––昔から勉強は得意だったんですか?
小学校のころは、めちゃくちゃ勉強が得意でしたね。テストは100点以外取らなかったし、学校でも塾でも、いつも1番でした。
当時は公立の小学校に通っていて、その後、中学受験をして南山中学校に進学しました。中高一貫校だったので、そのままエスカレーター式で南山高校に進みました。
––––––南山中学校・南山高校といえば、“お嬢様学校”としても有名ですよね。東大を目指したのはいつからですか?
そうですね。地元の女子校の中では、一番の進学校でした。
東大を目指し始めたのは、高2の終わりくらいからです。それまではテストの順位が学年で200人中150位くらいだったんですが、そこから猛勉強して、東大に現役合格しました。
––––––なつぴさんは東大工学部をご卒業されています。工学部と聞くと男子が多いイメージですが、大学時代はモテましたか?
東大工学部って女子が全体の1割くらいしかいないんですけど、全然モテなかったです。むしろ、女子が少なすぎるせいか、腫れ物を扱うような雰囲気でした。みんな真面目で、女子慣れしている人が少なかったので、グイグイ来る人とかチャラい感じの人はいませんでしたね。
あと、「東大って変な人が多いんでしょ?」ってよく聞かれるんですけど、みんな普通にまともで優しいし、いい人ばかりでした。
––––––大学時代から芸能活動をしていたのでしょうか?
全然してなかったです。たくさんオーディションを受けたんですけど、自分がやりたいと思うところには受からなくて。
その後、大学院に進学して、社会人になる直前に「やっぱり小さいところでもいいから、どうしてもアイドルがやりたい」と思って、友だちがやっていたアイドルグループのサポートメンバーとして少しだけ活動しました。
そのときはめちゃくちゃ楽しかったんですが、就職を機にたった半年で脱退してしまったので、自分としては不完全燃焼で。未練がずっとあったので、社会人になってからアイドルグループ『学歴の暴力』としての活動をスタートしたんです。