30年代半ばまでに全国加重平均を1500円に

二〇二〇年はコロナ禍でほとんど引き上げられませんでしたが、その後二〇二一、二〇二二年と大幅な引上げが続き、二〇二三年には岸田首相の強い意を受けて全国加重平均が一〇〇四円となり、遂に一〇〇〇円を超えました。なお二〇二三年八月三一日には、岸田首相が新しい資本主義実現会議で、二〇三〇年代半ばまでに全国加重平均が一五〇〇円となることを目指すと発言しています。

ここで、金額表示が時間額に一本化された二〇〇二年度から今日までの地域別最低賃金の推移を確認しておきましょう。最高値はすべて東京都ですが、最低値は二〇二二年度までは沖縄県、二〇二三年度は岩手県です。

地域別最低賃金の推移
地域別最低賃金の推移
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図/書籍『賃金とは何か 職務給の蹉跌と所属給の呪縛』より
写真/Shutterstock

『賃金とは何か 職務給の蹉跌と所属給の呪縛』(朝日新書)
濱口桂一郎
『賃金とは何か 職務給の蹉跌と所属給の呪縛』(朝日新書)
2024年7月12日
1,045円(税込)
304ページ
ISBN: 978-4022952745

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