優しい母親、警察官の父、優しい雰囲気の家庭…
岡山県津山市の女児殺害事件で無期懲役囚として受刑中に逮捕された勝田容疑者は、兵庫県加古川市で2007年10月に起きた小2女児刺殺事件の関与もほのめかしている。
女児を標的に無慈悲な犯行を繰り返していた勝田容疑者と保育園から中学校まで同級生だったという幼馴染の男性が、集英社オンラインの取材に知られざる一面を語った。
「彼は本当にいたって普通だったと思うんです。目立った悪さをするとか、騒ぎ立てるとか、物を壊すとか、誰かをイジメるとかは僕の記憶の限りではありませんでした」
兵庫県警に勤務する警察官の両親のもとで加古川市に育った勝田容疑者は、暴力とは無縁の物静かな少年だったという。
「保育園でも小学校でも暴力的な子はたまにいますが、彼にはそういう側面は感じられなかった。小さい頃は彼の家にも何度か遊びに行きました。ごく普通の一軒家で、当時からご両親とも警察官と知っていましたが、厳しい家柄という印象はまったくありません。むしろとても優しい雰囲気の家庭で、特にお母さんはとても優しい方でした。
お姉さんには一度も会ったことはありませんでしたが、家族で海外旅行した際に撮った写真を『これお姉ちゃんや』と見せてくれたことがあり、『お姉ちゃんがいるなんてええなあ』みたいな会話をした覚えがあります」
男性が遊びに行くと、勝田容疑者の母親がいつもおやつを出してくれた。家の中には色々な飾りや置物があふれていたという。
「家族旅行のお土産だったのでしょうが、外国の郷土品みたいなのがズラッと並んでいた記憶があります。家族仲もとてもよかったと思います。僕と2人でファミコンとかゲームをすることが多く、遊んでいる時は彼はニコニコいつも笑っていました。少なくとも僕に対して怒ったり、暴力を振るったりという事は一度もありませんでした。
小学校高学年とか中学生くらいになってからは遊ぶこともなくなりましたが、会えば話す関係は続いていました。その頃は特に物静かな雰囲気になっていました。中学時代は、みんなでワイワイするタイプではありませんでしたが、いつもひとりでいるわけでもなく、友達が全くいないということでもありませんでした」