16歳で小児性愛障害を自覚

都内で母親とふたり暮らしをするAさん(56)は、2006年に児童ポルノ提供罪、2019年に児童ポルノ提供罪とわいせつ物陳列罪などの罪で逮捕された。自身が「小児性愛障害(ペドフィリア)」を自覚したのは16歳のときで、成人女性との交際歴は一度もないという。

「幼い頃から私はおとなしめの性格で、性的な興奮を感じたのも遅いほうでした。今でも鮮明に覚えているのが16歳の頃に本屋でたまたま見てしまったロリコン漫画誌で、小学生くらいの女の子が楽しそうに性行為をしていました。そのとき、初めて股間が熱くなるのを感じました。

私が高校生だった1980年代には書店に篠山紀信さんの『少女館』のような未成年の女児のヌードを含む写真集などが平然と売られていたので、それ以降、毎日のように書店に通っては店主の目を盗み、それらを見る日々でした」

Aさん
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専門学校を卒業してIT企業に就職してからは、休日にはカメラを手に家の近所だけでなく、ときには遠方の公園や団地やマンションなど、子どもがいる場所に写真を撮りに出かけたという。

「当時はまだ小学校の運動会などには父兄でなくても自由に出入りできたし、海岸などで見知らぬ大人が子どもを撮影することにもお咎めはない時代でした。だから今以上に写真は撮りやすかった。

当初は子どもを遠景から撮ることで満足していましたが、次第に声をかけて好きなポーズをさせて自由に撮りたい願望も芽生えた。なので、いわゆるナンパをしました。

その当時は小学校低学年くらいの女の子に声をかけて写真を撮るだけでなく、女の子が嫌がりさえしなければあわよくば触りたい…そんな思いでした」

女児の親の気持ちを考えると許しがたい思いだが、そんな記者の嫌悪感を悟ったのか、Aさんは言い訳をするようにこう述べた。「自分は女の子に嫌がることは一度もしていない」と。

自身の嗜好について語るAさん
自身の嗜好について語るAさん

 「私は確かに女の子を被写体にして写真の撮影はしたことはありますが、無理やり触れたり裸にさせたり、プライベートゾーンと呼ばれる部分の撮影はしていません。女の子に無理やりわいせつ行為を及ぶような性犯罪者は、小児性愛だけでなく暴力をふるうことに性的興奮を覚える人なんだと思います」