性別の廃止に続いて名前の変更まで…
11月14日に発売されるHD-2D版「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」(以下、ドラクエ3)。「ドラクエ3」は言わずもがな、日本のゲーム史に残る伝説的なヒット作だ。今から約36年前、1988年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売されると、おもちゃ屋の前には長蛇の列ができ、社会現象となった。
現在に至るまで、ドラクエのナンバリングタイトルは11まで作られているが、いまだにこのドラクエ3を最高傑作と呼ぶ人は多く、これまでに何度もリメイクされている。
そして今回、大きな進化をしながらも、当時の雰囲気を醸し出す“HD-2D版”というかたちでリメイクされることになり、ファンの期待値は頂点に達していた。しかしそんな中で、現代の価値観に配慮した変更点が物議を醸すことになった。
まずは性別の廃止。これまでは「男・女」と表記されていたが、今作からは「ルックスA・ルックスB」と表記されるようになった。また、全体的に女性キャラの露出はおさえられたデザインに変更されている。
今回のドラクエ3に限らず、2019年からサービスを開始したアプリゲーム『ドラゴンクエストウォーク』でも、2021年に性別表記は廃止となり、以後、「タイプ1・タイプ2」となっている。
これに関しては、ドラクエシリーズの生みの親である堀井雄二氏も疑問を持っているようで、今年9月に東京ゲームショウで行われた対談にて、「男・女にして誰が文句を言うのだろうか」と首をかしげていた。
しかし以後も、配慮と思われるゲームの変更が続いている。10月下旬より、ドラゴンクエストウォークや、オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」にて、「ホロゴースト」という名前のモンスターが、「シルエト」という名前に変更にされたのだ。