「この選挙区に維新の会の候補、出てると知らなかったんです」
「みんなパーティー券の不記載ばっかり言って脱税行為だって言っているけど、そんなこと言えばね、国会議員、全員脱税しているんです、今」
JR八王子駅前で萩生田氏と並んだのは日本維新の会の前代表で前大阪市長、松井一郎氏だ。パーティー券収入を還流した裏金問題で、萩生田氏は2728万円と議員の中で3番目に額が大きかったため、石破茂執行部は党の公認を出さなかった。
萩生田氏がこの問題の払拭に追われる中、助っ人の松井氏は、「国会議員に支給される月100万円の調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費)の使途の公開義務がないことこそが問題」だと持論を展開した。
じつは維新はこの東京24区で候補者を立てている。だが、松井氏は維新創設前の自民党所属時代から20年来の付き合いだという萩生田氏が生き残ることが維新の議席獲得よりも大事だとの意思を鮮明にした。「この選挙区にね、維新の会の候補、出てると知らなかったんです」と弁解しながら笑いも取った。
街宣車の上に立つ萩生田、松井両氏の背後には「生き恥晒すな 裏金 はぎうだ 2728」と非難する文字や旧統一教会を象徴する壺の絵が描かれた大型のプラカードが出現。
「恥知らず」「落選、落選、落選」とヤジが連呼されたのに対し、萩生田氏の支持者は「左翼は日本から出ていけ」と応戦し、演説会は荒れた。