「前任幹事長が応援に入ったことは現執行部への当てつけ」
萩生田氏には茂木敏充・前幹事長や小林鷹之・元経済安保相ら知名度の高い要職経験者が次々と応援に入っている。
「現幹事長の森山裕氏は小泉進次郎・選挙対策委員長とともに萩生田さんを公認から外せと石破首相に働きかけた中心人物と言われています。そんな中、前任の幹事長が応援に入ったことは現執行部への当てつけに近い」と自民党関係者は話す。
さらに萩生田氏の事務所は10月23日、萩生田氏が腹心として仕えた安倍氏が過去の選挙で萩生田氏を応援した映像をXで公開した。画面の安倍氏は「いまこそ確固たる国家観を持った、そして政策に通じた、いざというときに闘う覚悟を持った萩生田光一を日本は必要としています」と支援を訴えている。
萩生田陣営は安倍昭恵夫人を集会に招いたり、安倍氏の遺影をSNSに上げたりしてきたが、この“安倍頼み”をさらに強めた形だ。
ある社会部記者は「陣営の危機感の表れですね。10月2~6日の自民党の世論調査では有田氏が萩生田氏に4ポイント程度先行していましたが、これが11~13日の調査では萩生田氏が逆転し9ポイント程度上回りました。
しかしまた情勢が変わり、有田氏が完全に並んだとみられています。各メディアの調査ではともに支持率37%程度で横一線。勝負は24日からの最後の3日間にかかっています」とみる。
また、地元の自民党関係者は「萩生田さんは22日に小林元経済安保相が訪れた会合を最後に、SNSによる街頭演説の事前告知をしなくなりました。
応援弁士なしで開いた街頭演説会の集まりが悪いので、小規模演説会を重ねるドブ板選挙に徹しています。
一方、公明党の地元選出の地方議員らは大阪へ飛んでます。公明党にとっては大阪で最大の敵の維新に勝つことが最優先。松井さんが八王子で応援したことは萩生田陣営には逆効果になるかもしれない」と話す。