佐藤氏は「肌実感のほうがずっといいです」

佐藤氏は「私は4年間地域を回って生活者の声を聞いてきました。世論調査で出ている私の数字(支持率)よりは、(街頭での)肌実感のほうがずっといいですよ」と手ごたえを強調する。

松井氏の萩生田氏応援には「表向きは友人としてじゃないですか。維新と安倍派とか菅(義偉)さんとかの関係性の中で、私が維新から出ることに関して何かしら話し合いをしたんじゃないですか。そのあたりは、私は事情は分からないですね」と話す。

日本維新の会の佐藤由美氏(撮影/集英社オンライン撮影)
日本維新の会の佐藤由美氏(撮影/集英社オンライン撮影)

一方、佐藤氏を取られた国民民主は「玉木代表がカチンときて」(政界筋)、弁護士の浦川祐輔氏を公認に立てた。「野党は反萩生田で一本化すべきだとの声もありましたが、最初からできもしない話だった」と野党関係者は話す。

浦川氏は「生活費を党が出したのにそれを持ち逃げした。党としては許しがたい」と佐藤氏を非難。

「裏金や統一教会問題は大事ですが、それを追及して誰かを落として、ということでは八王子や国が前に進むわけではない。この選挙では(有権者には)自分の手取りがどれだけ増えるかという方が重要」と主張し、裏金追及を前に出す有田氏も候補者として「許しがたい」と攻撃した。

地元の自民党党員は、「裏金で自民党の非公認となった候補者の党支部に2000万円が配られていたことを23日に共産党機関紙『しんぶん赤旗』が暴露し、また情勢が変わるかもしれません。非公認の代表格は萩生田さんなので、印象が悪くなって離れた票が維新や国民にいくかも。野党乱立もどちらに有利になるのか分かりません」と話す。

東京24区では他に参政党と無所属の立候補者がいる。今の政界のさまざまな様相を集めて煮詰めたような選挙の行方は最後まで分からない。

市長もかけつけたという(撮影/集英社オンライン)
市長もかけつけたという(撮影/集英社オンライン)
撮影/集英社オンライン
撮影/集英社オンライン
16日に応援に駆け付けた安部昭恵氏ら(萩生田氏SNSより)
16日に応援に駆け付けた安部昭恵氏ら(萩生田氏SNSより)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班