「巻かれたガムテープも取ろうとしたのですが、かなり複雑に巻かれていた」

新聞配達の途中、被害者の女性を見つけて通報した20代男性はこう振り返った。

「パジャマ姿で歩いてる女性に突然助けを求められたんです。サンダル履きで、服もぼろぼろで、口にはガムテープを貼られていました。

よく見ると両手も粘着テープでグルグル巻きにされ、顔には大きなアザがありました。

怖くて最初は躊躇してしまいましたが、意を決してまず口のガムテープをはがすと、女性は『強盗にあった』と言い、とにかく『痛い痛い』と辛そうでした。

後ろ手に巻かれたガムテープも取ろうとしたのですが、かなり複雑に巻かれていたのと、女性が痛がっていたのであきらめて、警察に通報しました」

所沢の被害があった家の近隣住民は事件後に、夫婦の安否確認をした後、安堵の表情でこう話した。

所沢の現場付近に放置された車(撮影/集英社オンライン)
所沢の現場付近に放置された車(撮影/集英社オンライン)

「腕に包帯グルグル巻きで、顔にも怪我があるのか帽子を目深に被って隠していたけど、無事な様子だった。

『迷惑かけたな。大丈夫だよ』ってご主人は言っていた。そう。迷惑なんてとんでもないし怖かったはずなのにそういう風に言う律儀な人なんだ。本当無事で良かった。

彼はいつもこれどうぞって色々食べ物とかも持ってきてくれたりしてくれて、優しい人だよ。元自衛隊で、今は奥さんと二人暮らしで、たまに子供が遊びにきてる。

もし容疑者が事前に情報を取ってたなら他の周辺の家は4人家族とかが多かったから2人で狙いやすいと思ったのかもしれない。それにこの辺は夜は真っ暗で目立たないからな」

特殊詐欺や緊縛強盗など、卑劣なトクリュウ型の凶悪犯罪が後を絶たない。地道で的確な捜査に期待が高まっている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班