地下鉄や車の運転時…「急いで地上に出る」「長靴で行動」はむしろNG

〈ゲリラ豪雨で市ヶ谷駅が沈む〉〈市ヶ谷駅おわた〉〈豪雨がまるで川のよう〉

豪雨発生時、Xでは「市ヶ谷駅」がトレンド入りするほど、地下鉄冠水の様子は衝撃を与えた。地下鉄の乗車時や公共施設の地下街でこのような事態に直面した際、どのような避難行動を取るべきなのだろうか。

「市ヶ谷駅のような浸水が発生した場合は、慌てて地上に出ようとする方が危険です。雨水が流れる階段を使ったりすると水流で足を取られて転落したり、人がたくさん集まった場合は将棋倒しのような転落事故にもなりかねない。公共施設の地下空間は相当広いので、駅員の避難誘導に従い、改札階や地下街の冠水していない場所に留まることが得策です」(平松さん)

写真はイメージです
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また、車の運転時に豪雨に見舞われた際、車の中で待機していた方がいいのか、そのまま走らせたほうがいいのか、迷う方は多いだろう。

「最も大事なことは安全なところに車を止め、豪雨が過ぎ去るのを待つことです。一番危険なのは視界が不明瞭な中、無理に車を運転して、交差する鉄道や道路などの下を通過する地下道『アンダーパス』に侵入したり、道路冠水しているところに車を止め続けること。浸水で車が機能しなくなったり、車ごと流されてしまうケースもあります」(平松さん)

「ゲリラ豪雨 街中の危険箇所」(日本気象協会提供)
「ゲリラ豪雨 街中の危険箇所」(日本気象協会提供)

さらに「雨」と言われてイメージするのが「長靴」だろう。
「ゲリラ豪雨が来るかもしれないし、長靴を履いていこう!」というのも実はNG行動だと平松さんは言う。

「長靴の方が安全と思いがちなんですが、中に水が入ってしまうと歩行が困難になったりして行動しづらくなったり、もしもの時に走りづらくなったりすることがあります。いくら傘を差しても足元って濡れるので、予備の靴や靴下がある状態で、底が厚めのスニーカーで出歩くことを推奨します」

「水害避難時の服装と注意点」(日本気象協会提供)
「水害避難時の服装と注意点」(日本気象協会提供)