「投資家両さんの巻」(ジャンプ・コミックス148巻収録)
今回は、両さんが一世一代の大勝負に出るお話をお届けする。
なんと、世界指折りの巨大複合企業体である中川グループの買収に挑戦するのだ。
このエピソードは企業の合併や買収を指す「M&A」を題材にして、2005年に描かれている。大手企業の株式を相次いで手に入れて「物言う株主」として名を馳せた村上ファンドや、ニッポン放送株の敵対的買収劇を仕掛けた新興IT企業のライブドアなどが、大きな話題を呼んだ時期だ。
株式の仕組みを知った両さんが、中川グループを手中に収めるべく行動開始。両さんの行動力と能力を知る中川との、大規模かつスピーディーな攻防戦が展開するぞ。その勝敗は、はたして……?
なお中川は、本作以前にも両さんに会社を乗っ取られたことがある。「両津代表取締役の巻」(コミックス57巻収録)でのことだ。
中川グループが推し進める都市開発計画に大企業の驕りを感じた両さんは偽の委任状を使って社長代理に就任。わずか1時間のうちに膨大な損害を与え、事業計画をぶっ壊した。要は、「金を持っているからって何してもいいってわけじゃないぞ!」という、両さん流のお灸を据えたわけだ。
このお灸、近年の富豪や大企業家たちにこそ必要な気がするのだが、考えすぎだろうか。
それでは次のページから、両さんが世界的大企業に大勝負を挑むお話をお楽しみください!!