初対面では感じは悪くなかった
斎藤夫婦との間でトラブルになった女性の友人が、証言した。
「2021年の頃でしたけど、私の友人女性が斎藤容疑者夫婦と揉めていました。発端はインターネットでの、ある商品の売買を巡ってのことでした。先日、たまたま友人と部屋でテレビをつけてまったりしていたら例のカード詐欺のニュースをやっていたんです。
フェラーリで…という事件、どこかで聞いたことあるなって思っていたら、ニュースを見る友人の顔面が蒼白になっていて、『あっ!』て思いました。容疑者夫婦は以前、この友人を脅していたんです。
万が一斎藤夫婦が友人のところに怒鳴り込んで来ても困りますので商品名は伏せますが、友人はインターネットを通じて、ある商品を斎藤夫婦に売ったんです」
通常は発送と決済を対面せずに済ますのがネット取引だが、このとき斎藤容疑者夫妻は商品を買い付けるため店頭を訪れたという。
「当時、斎藤夫婦は東京に引っ越しをしている最中で、その合間をぬって商品を見に訪ねてきたとのことでした。その時のことを友人から聞きましたが、嫁の智華容疑者はとにかくしゃべりまくっていて、旦那はほとんど黙っていたそうです。
豊洲のタワーマンションに引っ越すということで、嫁は全身フェンディなどのブランドを身につけ、王族みたいに顔が半分レースで隠れるハットをかぶり、旦那の方はTシャツとか普通の格好、乗っていた車はプリウスだったそうです」
初対面ではやはり、斎藤夫妻は感じの悪さを押し殺していた。
「感じが悪いことはなくて、嫁が口にするのは『私の母親はがんで亡くなったばかりなんだけど、もとはブリーダーをやっていたの。私はチワワを飼っているの』とか『私たち長い間付き合っていて、ようやく結婚できたからこれから宮城から東京に出てくるんだけど旦那の仕事も決まってないから私もレジ打ちでもするかな』とか『私たちはまだ子どもはいないんだ』みたいな他愛のない話ばかり。
商品についても嫁の方がずっと話を聞いていて、旦那はほとんど聞いていなかった。旦那は筋肉自慢で胸や腕の筋肉を動かしては自分で眺めて悦に入っていたみたいですよ。友人がおあいそで『すごい体ですね。お仕事は消防隊員とかですか?』と尋ねると『違いますよ。トラックの運転手やってました』と答えたそうです」