「親子水いらず!?の巻」(ジャンプ・コミックス30巻収録)

今回は、東京の地価の高さに負けず、奇想天外な一戸建てを実現した男のお話をお届けする。

葛飾署の警官・家住が家を新築した場所は、なんと川の底。東京の土地を手に入れるのは、いかに公務員といえども困難なのか……と絶望的になるシチュエーションだが、そこはさすが『こち亀』。住めば都! で、読むと結構楽しそうな気がしてくるのだ。

本作をお届けする前に、数ある『こち亀」の家ネタの中から、「水陸空」に建てられた変わった住宅を紹介しておこう。

「もしも我が家が…の巻」(ジャンプ・コミックス39巻収録)には、東京湾に浮かべたフロートの上に立てられた、軽量なプラスチック製の物件と、地下鉄駅の隣に建てられた地中ハウスが登場する。そして「住めば豪邸の巻」(ジャンプ・コミックス50巻収録)には、わずか一坪の土地に建てられた、ポールから吊り下げられた一戸建てが……! 

いうまでもなく違法建築のオンパレードだが、物件を斡旋しているのは寺井のマイホーム探しネタのたびに登場するインチキ不動産屋・羽生なのだ。古参の『こち亀』読者なら、「ああ、あいつ……」と納得してしまうだろう。

「住めば豪邸の巻」より。民法では「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下におよぶ」とされているし、「建築基準法」による住宅専用地域での高さ制限や「景観法」にも引っかかりそうで、ほぼアウトです
「住めば豪邸の巻」より。民法では「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下におよぶ」とされているし、「建築基準法」による住宅専用地域での高さ制限や「景観法」にも引っかかりそうで、ほぼアウトです

それでは次のページから、水中に建てられたマイホーム訪問の騒動をお楽しみください!!