将来的な企業価値向上に向けた投資を加速か
ローソンは非上場化によって株主に配慮することなく、経営改革を進められるメリットがある。
2024年2月期は前期のおよそ1.8倍となる521億円もの純利益を出した。コロナ禍以降、純利益率は年々上昇しているが、デジタルの導入によるオペレーションの簡略化、無人化に向けた設備投資は莫大なものになるはずだ。
将来的な企業価値向上を目的としたものであるとはいえ、一時的に利益率を下げるような取り組みに対して株主の理解を得るのは容易ではない。
セブン&アイ・ホールディングスのように、アクティビストに付け入る隙を見せれば、経営が混乱する事態も招きかねない。非上場化によってどんな変化が起こるのか注目したい。
取材・文/不破聡