左回転の発売がブーム継続のカギ

7月にはシリーズ1周年を迎えて、今後もますます売上を伸ばしていくことが予想される「ベイブレードX」。しかし、前出のおもちゃ屋店主は「どんなおもちゃもいつかブームは収束していってしまう。それはベイブレードXも同じでしょう」と語る。

「この業界では、ベイブレードは『回りモノ』と呼ばれていて、昔からボーイズホビーとしての人気も高い。ものすごく売れるか、そこそこ売れるかの差はあれど、商売としては固いんですよ。でも、どんなおもちゃだって一年も二年も遊ぶと、飽きがきてしまう。ある程度の期間が経つと、だんだんと人気も落ちていくんです」

「3,2,1…」と掛け声と共にコマをまわす子どもたち(読者提供)
「3,2,1…」と掛け声と共にコマをまわす子どもたち(読者提供)

過去のベイブレードシリーズも、最初は小学生を中心に人気に火がつくが、それが幼稚園年長組に回り、最終的に未就学児に回るとブームは終わったという。ただし、ベイブレードXの今後については「まだまだブームは続いていくでしょう」と話す。

「今後ブームを左右するのが『左回転のベイブレード』の存在です。過去のベイブレードシリーズにおいても、ブームの後半には必ずといっていいほど左回転の新商品が出て、ふたたびユーザーが盛り上がるという流れがあった。

これでアニメやマンガも盛り上がれば、『左回転のベイブレードがほしい!』と思う子どもも続出するんじゃないかと思っています」

時代は変われど、子どもたちに愛され続けるベイブレード。今後も、末永くブームが続いていってほしいものだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班