「まいばすけっと」が脅かすミニストップの地位

ミニストップはイオンが54.1%の株式を保有する連結子会社だ。そのため、イオンのプライベートブランド(PB)である「トップバリュ」の販売チャネルの一つという位置づけが強い。

2021年2月期にはトップバリュの商品を1.5倍に引き上げる計画を立ち上げたほどだ。イオンにとってもPB商品を広く普及させるという意味では、2000店舗近いミニストップの存在は大きかったはずだ。

しかし、都市部の小型店で急速に店舗数が拡大しているイオン系列のブランドがある。「まいばすけっと」だ。2024年2月末時点で1119店舗となった。2014年時点では500店舗だった。10年で倍以上に拡大したのだ。

2024年2月期の売上高は前期比15.8%増の2578億円。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで成長している。

※売上高、店舗数の推移より
https://www.mybasket.co.jp/company/
※売上高、店舗数の推移より
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コンビニは再編が激しい業界だ。2024年2月にKDDIがローソンに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表。三菱商事と共同経営する形をとった。

2020年には伊藤忠商事がファミリーマートを買収している。ファミリーマートは2009年にam/pmを買収。2015年にサークルKサンクスと経営統合した。ローソンは2014年に成城石井を買収している。

ミニストップの業績不振が継続するようであれば、再編の波に飲まれる可能性も大いにあるだろう。

取材・文/不破聡
撮影/集英社オンライン編集部