「短距離走が得意だったとかでグラウンドをよく走っていたようです」
幼児を刃物で傷つけるという凶悪な犯行に園の関係者は一様にショックを受けているが、学生時代の笹山容疑者を知る学校関係者らは、別の意味でも大きな衝撃を受けている。当時の笹山容疑者の姿からは想像もできない、真逆の行動だからだという。
「真面目で優しい生徒だったと当時の担任から聞いており、彼女のことを知っている先生方も事件の報道を見て、信じられないと驚いています。在学中に人間関係でトラブルになったとかはなく、明るい人柄で、どちらかというとみんなの前に立ってイベントなどにも積極的に取り組む人でした。
本人は高校時代から保育士を目指して保育科で学んでいました。成績は悪いということはなかったと思います。短距離走が得意だったとかでグラウンドをよく走っていたようです。
保育科は学ぶことが多く、本人は勉強に集中するため部活はやっていませんでした。本当に優しい生徒だったとのことで、だからこそ保育士という学びを選んだようです。『社会に出て何があったのか』と私達職員もすごく驚いています」(学校関係者)
夢を実現するため進んだ保育士の専門学校の関係者も「授業では実習で子どもとも触れ合う機会がありますが、そこでも問題行動どころか、子どもだけでなく、誰に対しても優しい子という印象だったようです」と、その変わりように戸惑いを隠さない。
そんな笹山容疑者はかつては自身のSNSに、友達や家族と無邪気にたわむれる姿や化粧品の写真をポストし、「楽しすぎた ハプニングだらけだったけど楽しさが上! 幸せ者だあ」などと、楽しかったことだけを書き込み、普通の21歳であることを感じさせるポストをしてきた。
しかしこども園で勤務を始めた2月ごろから、「今日、クラス回す時になーんか全部うまくいかなくて、向いてないのかなって嫌になった だけど、最初から何事もうまく行く人はいないって言葉や励ましの言葉を頂いて『頑張ろう』って思えた よし!来週からも頑張るぞ」と、悩みを吐露するような書き込みが目につくようになっていた。
また、「最近怖い夢よく見ます 怖くて叫んで起きたら見えたらいけないものらしきものが目の前にいるってやめてくれよなあ」との書き込みもあり、精神的に不安定な様子もうかがわせていた。