ショックを受けて泣いてしまう児童も

問題の健康診断を担当したのは、みなかみ町内の病院に勤務する70代の男性小児科医。

同町にある2つの小学校およそ100人の児童を対象に健診は行なわれたが、その翌日以降、同校や町教育委員会に対して「下着を引っ張られて下半身を見られた」などと、児童や保護者から多数相談が寄せられたという。

「下半身を見られたと訴える児童の中には、高学年の女子児童も含まれており、『下半身を触られた』と話す男子児童もいた。

さらに、この男性医師に『あなた生理きてる?』と聞かれたり、ブラジャーを持ち上げられそうになった女子児童もいるようで、4日以降、みなかみ町教育委員会には10件以上の苦情が寄せられており、保護者からは怒りの声もあがっている」(テレビディレクター)

群馬県教育委員会は、児童のプライバシーや心情を考慮しない不適切な対応があったと判断し、みなかみ町に対して、再発防止や児童の心のケアを十分に対策するよう指導。

さらに学校側も7日夜、この医師の同席の上で、保護者説明会を実施する事態にまで発展した。

集英社オンラインの取材に対して、みなかみ町教育委員会・学校教育課の担当者は、男性医師が児童の下半身を見たことを認めた上で、こう経緯を説明する。

※写真はイメージです
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「4日に行われた健康診断については、男性医師と女性教員、保健の先生の3人が立ち合い、聴診器で胸の音を聴いたり、腹部の触診をしたり、そうした一般的な健診が行なわれると認識していました。

ところが担当した医師が、ほとんどの児童の下着を引っ張って、下腹部の視診をしたとのことで、女子児童のなかにはショックを受けて泣いてしまう子も出たりして、保護者さんから(町教育委員会に)報告があったという流れになります。

7日夜には保護者説明会を実施し、ほぼすべての児童の保護者様に出席していただきました。こちらとしても、『(児童の)プライバシーや心情に配慮できなかった』と謝罪しましたが、質疑応答は1時間以上におよび、医師の回答に対して『そんなのないだろう』といった声や、保護者様の中には『(私に)健診を実演してみてください』と声をあげる方もいました。

児童の中には『下半身を触られた』と訴えている子もいるとのことですが、そこについては医師も否定されており、『肝臓に異常がないか、腫れていないか、おへそ周りを触診しただけ』と説明していました」