「何見てるんだよ」「ルール守れ」
関根容疑者はやり手の幸子さんの右腕として、宝島夫妻に可愛がられ、信頼されていたのだとしたらなぜ、今回の犯行に及んだのか。
「いや、そうでもないね。娘が付き合っているからしょうがなく使ってた感じじゃないの。そもそも関根に十何店舗も切り回す商売の才能はないし、せいぜい、2~3店舗くらいだろう。サンエイ系列のいくつかの店は、たしか関根の会社の名義になっているんじゃないかな。関根が宝島夫妻に恨みを抱いていたかどうかは知らないけど、夫婦が死ねば14店舗を経営する権利が手に入ると考えても不思議はない。遺産は娘が相続するが、娘さんは商売ができる人じゃないから、関根としたら自分のものになると思っていた可能性もある」
そんな関根容疑者の暴力性が最も現れたのは、昨年9月16日のことだったという。
「関根がウチの従業員を挑発してきて、目が合うと『何見てんだよ』『ルールを守れ』と因縁つけてきた。それがあんまりしつこいからウチの従業員が『なんのルールだよ』と聞くと関根は激高して『こいよ』と挑発してきて小競り合いになった。私はその場にはいなかったんだけど連絡を受けて駆けつけて仲裁に入ると、関根が頭突きしてきた。その間も『押してんじゃねえよ』『やればいいじゃん』とか言いながら額をこちらの額にくっつけてグイグイ押してくるから、思わず手でやつの額を払いのけたら大げさに尻もちついたんですよ。明らかに演技だよね」(Cのオーナー)
客引きトラブルが頻発していたサンエイ系列店の、半ば暴力装置として機能してきた関根容疑者は、全身に刺青があり周囲からも恐れられていたという。激しい恨みを連想させる残忍な手口で恩人ともいうべき宝島夫妻を死に至らしめた動機は何なのか。捜査本部の調べが待たれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班