「ちょうど去年の5月ごろに引っ越してきた」
前出の階下に住む女性(60代)、は当日の夜10時ごろに警察の訪問があり「昨夜(11日の午前0時から6時)にかけて誰かを殴ったり変な音が上の階から聞こえてこなかったか?」と聞かれたが、そうした物騒な音が聞こえたことはなかったという。
「もちろん団地ですからドアを閉めたり、ドンドンと歩いたりといった周囲の生活音が聞こえることはあります。それこそ最近は、外国人の居住者も増えたので、夜に窓を開けて会話していて『うるさいな〜』と思うこともあります。
ですが、上の階の人 に対して迷惑だと思ったことありません。もともと2年くらい空き家で、あそこはちょうど去年の5月ごろに引っ越してきたんですけど、これまで誰かを殴るような音なんて聞こえたことは一度もないし、たまに女性の話し声が聞こえるくらい。しいていうなら日中は絶えず洗濯機を回しているような『グルングルン』という音は鳴っていました。
だから『やたら洗濯機を回している家だな』とは思っていました。あと過去に一度だけ、窓から歌謡曲のような音楽が聞こえてきたことはありますが、ふだんは本当に静かだし、昨夜もなにも音は聞こえませんでしたね」
また、近隣に住む50代男性はこう語る。
「去年の夏ごろかな? ポストの前で一度だけ容疑者夫婦を見かけたことはありましたね。本当に素朴な印象で、『こんにちは〜』とこちらが挨拶したら『どうも〜』と返してくれた。それでどこに住んでいるのか外から見ていたら、あの事件があった部屋に入っていった。
だから今回の事件を知ってから、『え、あそこ3人暮らしだったのか』と初めてお母さんも同居していることを知ったんだよ、それくらい付き合いのない家だった」
長年、民生委員を務めている70代の女性は「どうしてこんなことになってしまったのか...」と唇を噛み締めていた。
「なんとなくですが、あそこのご家庭はもしかしたら介護疲れを起こしていて、限界になったんじゃないかな?って思っています。
この団地には高齢の親と一緒に住みながら介護をしているご家庭も多く、認知症を患っている方も少なくありません。もちろん今回がそういった状況だったのかどうか、まだわかっていませんが… 私たちも何か手助けできたんじゃないかと思うと辛いですね」
山崎容疑者らは容疑を認めていて、警察は傷害致死の疑いも視野に捜査をしていくという。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班