小林製薬は集英社オンラインの質問状に…

「小林製薬は医療費を負担すると表明していますが、通販購入者へのメールでは『受診費用につきましては、1回目の受診料および検査結果などを聞かれる際の受診料につきまして、弊社で負担させていただきます』として、これが会社の方針だと相談窓口で説明しています。

しかし小さな診療所で検査を受けると結果判明まで数週間かかるため、改めて早く結果が出る医療機関で検査を受けたいと考える人もいます。こうした人に1回目の検査にかかる費用しか出さないというのはおかしいとの声が上がっています」(業界関係者)
 

同社の対応に首をかしげる指摘はこれだけにとどまらない。

「小林製薬は、Aさんのような定期購入者に対しては販売履歴を基に返金額を決める方針に転換したようですが、ドラッグストアなど市中で買った人には『空き袋も含めパッケージが残っている分だけが返金の対象だ』との方針を変えていません。

しかも返金は、使える場所が限られるクオカードで対応するとしています。これには『アンケート調査の謝礼か、キャンペーンプレゼントでもしている感覚なのか』と怒りの声が上がっています」(同関係者)

小林製薬が自主回収すると発表したサプリ(小林製薬Xより)
小林製薬が自主回収すると発表したサプリ(小林製薬Xより)
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4月4日「集英社オンライン」は小林製薬に対し、通販購入者への対応が遅れた経緯や、医療費や返金をめぐる“トラブル”について質問状を送ったところ、翌5日、以下の回答があった。

「弊社の紅麹関連製品について、関係の皆様に多大なご心痛、ご不安をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。現在、弊社は紅麴関連製品の回収および体調不良を感じておられるお客様のお問い合わせへの対応等に全力を上げて取り組んでおり、回答を差し控えさせていただきます」

小林製薬には今後、健康被害への不安をもつ人の「心」にも寄り添った対応が求められる。

※「集英社オンライン」では、今回の「紅麹」をめぐる健康被害について情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news 

 取材・文/集英社オンラインニュース班