専門医がシリンジ法を勧めることも

家庭用シリンジ法キット「プレメントシリンジ」を2016年6月、他社に先駆けて発売したオンリースタイルの広報担当、片桐萌さんは言う。

「開発のきっかけは弊社社長が知人女性から『子どもは欲しいけどセックスはしたくない』という言葉を聞いたことでした。
他にも共働きで仕事から帰ってきて“もうひと仕事”することへの負担や性交痛により、自然妊娠は意外とハードルが高いことがわかりました。そんな自然妊娠の代わりになる手段をつくりたかったのです」

「プレメントシリンジ」は2023年時点で累計250万本を売り上げている。

「これまで弊社に妊娠成立のご報告があったものだけでも980件以上いただいています。利用してくださった主な理由は『性行為のタイミングがとりづらい』『不妊治療をする前段階で気軽に試したかった』『性交痛やEDなどでセックスするのが難しい』『上の子どもがいるなど環境的にセックスしづらい』というものでした」

家庭でのシリンジ法による妊活を医療機関から勧めることもあるという。「はるねクリニック銀座」の中村はるね理事長は言う。

「不妊治療の基本的な検査を行い、とくに原因が見つからないカップルが人工授精と併用してシリンジ法を試すことは多いです。当院でも排卵時期が休診日と重なったり、仕事などで通院できない場合に、シリンジ法をご案内しています」

「プレメントシリンジ」
「プレメントシリンジ」
すべての画像を見る

これからの子作りにおいて、ひとつの選択肢になるかもしれない。

※「集英社オンライン」では、現代の妊活について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news

取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班