――初対面の時のエピソードは覚えていますか?
吉田)2人に出会ったタイミングはそれぞれ別です。最初MySpace※で澤部君のスカートを知って。そのあと、高円寺のライブイベントでスカートと対バンしました。そしたら澤部君がTwitterで「トリプルファイヤー良かった」って言ってくれて、「この人となら仲良くなれるかもしれない…」と(笑)。
澤部君は既に他のバンドとも繋がりがある感じで、俺はマジで誰とも関わりがなくて、友達がいない感じだったから…。
川辺、澤部)(笑)。
――まさか3人の中で吉田さんがインタビューの口火を切って下さるとは思っていませんでした(笑)。
吉田)二人の後に喋って、二人より面白くなかったら「クオリティ下がったな」って思われるから。
川辺)そういう戦略なんだ(笑)。
吉田)川辺君とは、この3組で開催したイベントで出会いました。
――ちなみに3人が出会うきっかけとなるそのイベントは、どなたが最初に開催されたのですか?
澤部)僕ですね。87年生まれのミュージシャンがその頃周りにそこまでいなくて、「同い年のバンドと仲良くなりたい」みたいな感じが最初で。
川辺)下北だったっけ?
吉田)そう。下北のライブの後の打ち上げで、「ここでカマさないと仲間に入れない」って頑張って喋って。その流れで俺が川辺君に膝枕したら、「なんかやべぇ奴だな」って周りのみんながなったのを覚えてる。
川辺、澤部)(笑)
――インディーズ三銃士と呼ばれることに対してどう思われますか?(※スカートは現在インディーズではなくメジャーレーベルに所属中)
澤部)それは面白半分なんでね(笑)。
吉田)「三大〇〇」とかだったら、「違うよ」って意見が出ると思うんだけど、「三銃士」って言われても、「あ、そうなんだ。」みたいな(笑)。
澤部)比較のしようがないし(笑)。
川辺)ダサすぎるから誰も「三銃士」になりたいとは思わないもんね(笑)。
――皆さんそういうご認識なのですね(笑)。
お互いのバンドの、一番好きな曲を教えてもらっても良いですか?
吉田)ミツメは『number』っていう曲があって、“どこにも行ききらず、ずっと続いていく” 感じが好きですね。スカートは『月光密造の夜』が好き。
澤部)ありがとうございます。曲名は、元々8年くらいやっているイベントのタイトルで、良いタイトルだからそのまま曲にしちゃおうって。
吉田)あ、曲が後なんだ。その言葉は何か元ネタがあるの?
澤部)稲垣足穂ですね。『月光密造者』っていう短編があって。
川辺)僕は、トリプルファイヤーは『質問チャンス』ですね。「映画の中で、主人公が迷い込んだ変な部屋に、謎の司会者吉田が登場」みたいなイメージ。トリプルファイヤーの初期の曲なんですけど、既に完成してる感じがあって、「めっちゃすごいな」って当時思いました。
吉田)アレが好きな人初めて聞いた。
一同)(笑)。
川辺)スカートは、最近だと『花束にかえて』ですね。最初の部分が一回しか出てこないのとか、コード進行がわりとビターな感じで、良い意味で歌がウロウロしている感じとか、すごく好きですね。
澤部)ありがとうございます。嬉しい。
ミツメは『リピート』かな、ギターがめっちゃ最高。あとは『Basic』も良いなって。この間STUTS君に会って、「アレ最高だよ」って言ったら、「僕も気に入ってます」って言ってて、それも含めて「良いな〜」って更に思いましたね。
川辺)あはは。そっか、この前の“POP YOURS”※で会ったのか。
澤部)そうそう、幕張メッセでね。トリプルファイヤーは、今だったら『相席屋に行きたい』かな。ワンマンの終わりの方で演奏してて、かなりTalking Heads的なアフロな感じで、前奏が結構長いんだよね。で、「今の自分は果たしてこれで良いのだろうか?」みたいなことを歌い出したと思ったら、その後「相席屋に行きたい」って。まだ音源になってないんだけど、ライブで観た時はホントに衝撃でした。
吉田)嬉しいです。