――販売するプラットフォームについて教えてください。
森 ゲームクリエイターさんには儲かってほしいので、ゲームの魅力が最大限伝わるプラットフォームを調整・選択していきます。当初はスマホ向けに開発していたけれど、別のプラットフォームでもリリースできるように変更したケースもあります。
プラットフォームを運営する会社の方たちとも日々情報交換しておりまして、どこもゲームクリエイターさんを応援したい、盛り上げたいとおっしゃっています。
山本 最近まで集英社の外にいた立場の僕が見ても、客観的に集英社からどんなゲームが出てくるのか期待が高まります。どのプラットフォームも協力的に接していただけているのは、同じようにワクワクしていただけているのだと感じますね。
僕は25年以上ソニーグループからしかゲームをリリースした経験がないので(笑)、いろいろなプラットフォームに触れられる現状は非常にエキサイティングですね。
――今のところ選んでいるプラットフォームはどこが多いでしょうか?
森 忖度しているわけでもなんでもなく、偏りはないですね。
山本 各国によって人気のハードが変わってきますし、1つのプラットフォームだけで勝負するのも厳しいです。日本市場しか見ていないと選択を誤ってしまう危険性もあります。ゲームに合わせてプラットフォームを選び、どのプラットフォームを優先して全世界でどうPRを絡めるのか戦略的に考えています。
――海外でも販売する予定はあるのですね。
森 はい。ローカライズやカルチャライズは外部の専門の会社に頼っていますが、販売はできる限りチャレンジしたいと思っています。ダウンロード販売であれば世界に挑戦しやすいですからね。
その際に、PRが重要になるのですが、海外出身の方にもチームに参加して手伝っていただいており、どのタイトルがどの国に向いているのか、効果的なゲームイベントや情報発信はできないかといった情報交換を毎日のように行っています。
こうした取り組みを積み重ねていくことで、海外に向けた施策やノウハウが集英社の漫画にも応用できる部分があると思い、漫画チームとも情報交換しつつ、連携していきたいと思っています。
――パッケージ版の展開はいかがでしょうか。
森 世界に向けていきなりパッケージ販売は厳しいですが、良い条件があれば積極的に取り組みたいと思っています。
――お話を伺っているだけでもかなりの仕事量に思えますが、人手は足りているのでしょうか。
森 はい、まったく足りてなくて大変です(笑)。ここで宣伝させていただけるのであれば、公式サイトにリクルートページを設置しています。採用はとても慎重に行っていますので狭き門だとは思いますが、その分だけ人を大切にしています。新しいゲーム会社作りにご興味のある方はぜひ応募してください!
山本 プロデューサーというポジションでは、ゲームクリエイターさんと同じ目線に立って彼らに寄り添う心を持ちつつ、彼らのやりたいことに自分のアイデアをなじませ、繰り返しになりますがコンテンツを最大化させることのできる方が欲しいと思っています。ゲーム業界でご興味ある方はぜひお声がけください!