残業減らしを目的に導入する企業も

さらに、週休3日制にはこんな負の側面もあると、前出の人事コンサルティング会社の社長がこう話す。

「経営者の狙いとして、残業代を減らすために週休3日を導入するケースがあります。これは、休みを週2日から週3日に増やす代わりに、1日の所定労働時間を8時間から10時間に増やす〝圧縮労働型〟の週休3日制を導入する企業にありがち。

この場合、例えば繁忙期に1日12時間働く日があったとして、以前の1日8時間勤務ならば4時間分の残業代が付いていましたが、週休3日導入後は2時間分しかつきません。それもあってか週休3日制の導入と同時に副業を解禁する企業も多いのですが、これで年収が上がったという人はほとんどいないでしょう」

一般的には「休みが増えて家族と触れ合える時間が増えた」「スキルアップのための勉強の時間を確保できるようになった」など、プラスの側面が語られることの多い週休3日制。今後、ますます導入する企業は増えそうだが、プラス面だけでなく、こうしたマイナス面も知っておくべきだろう。


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