人と違うことをしたらハブられる
――逆転の発想ですね。その反響は?
当初は「こんなのギャルじゃない」とか「こんなの『egg』じゃない」と言われることもありました。90年代のギャル全盛期を知っている先輩からすると、令和のギャルは派手さに欠けると思うのですが、そもそもギャルってキャラクターじゃないと思っていて、ファッションに明確な正解もないんです。
読者モデルの子たちにも、ファッションやメイクはこうしてくださいとかは絶対に言わなかったですね。リアルなギャルを発信することが『egg』の魅力だと思っているので。
――若い読者からはどんなメッセージが届いてましたか。
読者の中に相談してくる子がいて、「ギャルになりたいのになれません」といった悩みが多かったですね。
周りの目が気になったり、地元でギャルの恰好をしたら浮いてしまうと心配したり、その当時から人と違うことをしたらハブられると思っている子はこんなに多いんだなと感じていましたね。いわゆる同調圧力というか、そういう悩みを抱えている女の子をどうにかしたいという思いも、シブジョを開校した理由のひとつですね。
――周りの目を気にせずに挑戦し続けた、ご自身の経験が大きく関係している?
私は中卒ですけど、今は起業して社長になってるんですから、若い子には「もっと肩に力を入れずに自由にチャレンジしていいんだよ」と伝えてあげたいですね。やっぱり人って周りの環境とか関わる人でかなり変わると思うので。
くすぶっている女の子たちを支えてあげられるように、今後も頑張っていきたいですね。
――最後に、赤荻さんにとってギャルとは?
私にとってのギャルは、外見よりも「マインド(考え方)」の部分が大きいですね。そのギャルマインドの鉄則としてあるのが、「仲間を大切にすること」、そして「好きなことを貫くこと」。自分がそうだったからこそ、今後も同じような思いをもった女の子たちを後押しして、夢を叶えてあげたいですね。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/松木宏祐