これまでなら局側も「何年も前のことだから」とスルーしていた

吉本興業は今回の休業について「まずはさまざまな記事と対峙して、裁判に注力したい」という松本の意向があったと説明。松本自身もX内で「事実無根なので闘いまーす。それも含めワイドナショー出まーす」と投稿したが、10日、「ワイドナショー」出演は急遽中止となった。

「松本さんといえば、言わずもがなお笑い界の頂点に君臨してきたキング。文春を訴えるとなれば訴状には腕利きの弁護士がズラリと並び、賠償金額もケタ違いのものになるでしょう。また、松本さんサイドは文春だけでなく性加害報道に乗っかった後追い記事を出した雑誌やネットメディアへの訴訟もにおわせており、これまでに類をみない芸能裁判となるでしょう」(スポーツ紙記者)

松本人志(写真/共同通信社)
松本人志(写真/共同通信社)
すべての画像を見る

一方の週刊文春も「記事には十分に自信を持っています」と徹底抗戦の構え。文春の取材チームは、これまで政治家や芸能スクープを連発したエース記者が複数投入される“最強チーム”の編成となっており、情報提供者も次々と現れているという。

これまでなら大手事務所の大御所タレントの“スキャンダル報道”となるとテレビやスポーツ紙はダンマリを決めるのが通例だったが、今回は様相が違う。テレビ局関係者が証言する。

「吉本はキー局の株主でもありますし、今や吉本芸人ナシでは番組は成り立たない。これまでのテレビ局なら『何年も前の出来事だから』という理由で間違いなくスルーしていたでしょうが、昨年のジャニー喜多川氏の性加害問題以降、スルーができない立場となった。

局によって文春報道のどこまでに触れるか、程度の差はありますが、触れないとメディアとしての意義を問われることになる。とはいえ、局内には松本さんの“飲み会”に参加しているえらい人がいるともいわれ、万が一、それが表に出たらどうなるか…」

1月14日の「ワイドナショー」は急遽出演中止となった(撮影/集英社オンライン)
1月14日の「ワイドナショー」は急遽出演中止となった(撮影/集英社オンライン)