「入店した初月に全国1位になったんです」
大手で全国展開している「H」では、セラピストはポイントシステムでランキングを争うという。同僚が解説する。
「ポイントは単純に女性が使った金額に比例します。1ヵ月に500万円以上とか売り上げると上位に入れる感じで、全国のセラピストたちのランキングが出るんです。曾我はこのランキングで、名古屋のHグループに入店した初月に全国1位になったんです。そういう意味では女性に取り入るのはうまかったかもしれないですが、ただ、このときの売り上げは1人の女性が曾我を貸し切って叩きだした数字でした」
同グループのランキング上位に入るためには、勤務時間帯すべてを買い上げてくれるような女性がつかないと難しいという。それでも上位であれば収入が月に300万円以上に達することもあるため、セラピストはまるでホストのようにポイント稼ぎにのめり込んでいくようだ。
「曾我は初月に1位はとったものの相手の女性に飽きられてしまったのか、その翌月には売り上げがガクッと減って1位からは転落しました。それでもある程度上位にいたので、自分には才能があると思ったのか、3ヶ月で『H』を辞めて独立しました。その後、曾我が『C』という自分の店を立ち上げてからは、まだ1年経つかたたないかくらいじゃないですかね。女風で簡単に稼げると思って独立したのだとは思いますが、女風は女風でそんなに甘い世界ではないですからね」
殺されたAさんは曾我容疑者の元客だった。曾我容疑者と同居していたマンションの浴槽内で遺体で発見されたBさんも曾我容疑者に金を吸い取られていたようだ。巨漢のラーメン店長から人気ライバー、ダイエットに成功して出張ホストに転身した女好き。脱皮する度に勘違いを重ねていった凶悪犯に、家族思いだった少年の面影はない。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班